
- 作曲
- 1878
- 初演
- 1878年11月17日・プラハ・作曲家指揮
- 編成・版
- 管楽器、チェロ、コントラバス
セレナードには、人が集まり語り合う親しさがあります。ドヴォルザークは行進、舞曲、歌を織り交ぜながら、楽器同士の距離と重みを変えます。冒頭の陰りも、後の明るさを深める一部です。
1878年作曲。オーボエ、クラリネット、ファゴット各二本とホルン三本に、チェロとコントラバスが加わり、コントラファゴットは任意です。ヴァイオリンがないため、管楽器それぞれの個性と受け渡しがよく聞こえます。
第1楽章は「行進曲風に」と指示されますが、重みの中にユーモアがあります。低音が歩みを保ち、その上で短い動機が交換されます。安定した土台と自由な旋律が、互いを生かします。
メヌエットの中間部では、ずれたアクセントが規則的な拍を揺さぶります。実際の民謡を引用せずとも、リズムの振る舞いからチェコの舞曲の活気が生まれます。
アンダンテでは、穏やかな伴奏の上を旋律が受け渡されます。一人から次の奏者へ移っても、同じ呼吸が続くように聞こえます。和声と強調の微妙な変化が、流れを保ちます。
終楽章は活気を取り戻し、冒頭の行進曲を回想して四楽章を結びます。NovaのSpektrumでは、シュトラウスのセレナード、デニス・ルドルフの拡張現実作品と並びました。個々の音色が共同の空間をつくる、音楽ならではの体験です。
ウィーンで聴いたモーツァルト
1877年末、ウィーンでモーツァルトの変ロ長調の管楽セレナードを聴いたことが着想につながり、翌年1月に完成しました。とりわけ緩徐楽章に、動く伴奏と呼吸する旋律の関係が感じられます。模倣ではなく、受け継いだ親密さを別のリズムで生かした作品です。
献辞が伝える支援のつながり
献呈先の評論家ルイ・エーレルトは、ドヴォルザークの音楽をドイツの聴衆へ紹介する助けとなりました。ブラームスも本作を高く評価しました。演奏では、チェロとコントラバスが単に最低音を補うだけでなく、管のフレーズをどう動かすかにも注目できます。
記憶に残る夜。
Antonín Dvořák
アントニーン・ドヴォルザークは、旋律の自然な生気と、確かな交響曲・室内楽の構造を結びました。舞曲、豊かな歌、突然の陰影がボヘミアとのつながりを感じさせますが、一つの民族様式には限られません。
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