
- 作曲
- 1937
- 初演
- 1938年11月5日・NBC交響楽団、ニューヨーク・アルトゥーロ・トスカニーニ
- 編成・版
- オーケストラ
題名の「エッセイ」は、未完成の試みではなく、一つの考えを提示し、掘り下げ、捉え直す営みを示しています。バーバーは短い単一楽章に豊かな感情の幅を収めました。静かな冒頭にも方向があり、旋律の可能性が少しずつ明らかになります。
1938年11月5日、トスカニーニ指揮NBC交響楽団の放送で、《弦楽のためのアダージョ》の管弦楽版とともに初演されました。後者が長い弧を保つのに対し、《エッセイ》は性格の異なる部分を緊密に結びつけています。
低く抑えた響きから、旋律の輪郭と和声の緊張が浮かびます。同じフレーズも、周囲の楽器が変われば意味を変えます。声楽を学び、自ら歌ったバーバーの経験は、こうした器楽の自然な呼吸にも感じられます。
速い部分では、先ほどまで静かに語られていた素材が、鋭いリズムと活発な受け渡しの中に置かれます。別の話題へ移るのではなく、同じ考えの新たな可能性を探る展開です。
冒頭の素材が戻るとき、聴き手は途中の経験を重ねて受け取ります。暗い音色や露わになった声部が、親しんだ旋律を脆く感じさせることもあります。限られた素材の関係を変えることで、表現が広がっていきます。
Novaがピーテル・ウィスペルウェイを迎えた2024年5月の公演では、本作にシューマンのチェロ協奏曲とドヴォルザークの交響曲第8番が続きました。抒情的な旋律が大きな構造を形づくるという関心が、三つの作品を結んでいます。
一度の放送で二つの初演
同じ放送で初演された《エッセイ》と《弦楽のためのアダージョ》は、バーバーの国際的な評価を高めました。持続する長い旋律と、対照を凝縮した構成。二作を聴き比べると、それぞれの集中のあり方がわかります。「第1番」という番号は、後にバーバーがこの形式に再び取り組んでから付されました。
音楽で書くエッセイ
筋書きを探すより、最初の旋律がどのように姿を変えるかを追ってみてください。速度と伴奏が変わっても輪郭は残り、再現は単なる反復ではなく、考え直された言葉のように響きます。短いながらも、作品には一つの思考を辿る充実があります。
記憶に残る夜。
Samuel Barber
サミュエル・バーバーは、歌う旋律を二十世紀の音楽の重要な表現として生かしました。親しみやすさの背後には、精密な和声、時間の配分、形式があります。《弦楽のためのアダージョ》の荘厳さだけでなく、ユーモア、激しい動き、鋭い響きも、その作品世界の一部です。
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